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『平安朝文法史』山田孝雄

平安朝文法史
山田孝雄 著
明治四十年一月脱稿 大正二年五月初版序 昭和二十七年七月十七日改版序

平安朝の文法の実態を、実例の引証によつて示す。『奈良朝文法史』の続篇。
改版には附録の「奈良朝文法史補遺」を欠く。

緒言

本書はもと奈良朝文法史と合せて一書をなせるものにして、奈良朝文法史の序論は即ち日本文法史通論の序説として本書にも關せるものなり。かくて又本書の所説の奈良朝文法史に説けるところを受けて、別に説明を加へざるもの少からず。本書はかくの如く奈良朝文法史と密接の關係あるものにして、相待ちて一書の内容を具せるものなり。書中往々前編の語あるは即奈良朝文法史をさせるなり。之を印刷に附するにあたり、讀者の便をはかりて、別册となし、新に名を命じて、奈良朝文法史、平安朝文法史と題す。されば、又奈良朝文法史の緒言に述べたるところは、又この書の爲にせりと目して可なり。

本書は一面よりいへば、又著者の日本文法論を前提として之を史的に設けるものたり。この故に、範疇の意義性質等は之を日本文法論に讓りて、述べざるところ尠からず。この書を執りて、その理論的研究を觀んと欲せらるゝ人は、日本文法論に就かれむことを請ふ。

本書に引用する書名もまた前編の如く、世上慣用の例による。たとへば、「源」は源氏物語、「土佐」は土佐日記の如し。類似の名あるものは特に之を區別すべき文字を加ふ。たとへば、「伊集」は伊勢集、「伊語」は伊勢物語なるが如し。一書中の篇次は之を加へ示し名あるものはその名を示す。たとへば「枕、一」「蜻蛉、上」「源、桐壺」の如し。

本書附録として、「平安朝語と現代語との文法比較一覽」を載せたり。これ一は、便覽の爲、一は、平安朝文法の必しも今の文法と一致せざるを示さむとてなり。但し、大要をあぐるに止まりて、詳密に立入ることを得ざるは、附録としての性質上止むを得ざるところなり。

本書附録として更に奈良朝文法史補遺を載す。これ奈良朝文法史刷了後載すべきか否かの點につきて志定まらざりしものなるが、本書刷了に近づきて、遂に志を決して附載せるものなり。その趣旨はその序に述べたれば再びいはず。

本書の脱稿は明治四十年一月にあり。今之を世に公にするに至りし事情は、奈良朝文法史の緒言に載する所に同じ。

大正二年五月 著者識



以下、改版の目次。

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平 春明

Author:平 春明
住まひは神奈川県鎌倉市。東京の渋谷の丘で国文学の勉強をしてゐる学生、はるあきらです。なにくれと勉強した事や、面白かつた事などをかきつらねていきます!
普段から歴史的仮名遣ひですので、こゝでも歴史的仮名遣ひです。
主に、国文学、国語学、日本数学、その他諸々、気に入つた物を紹介していきたいと思ひます。

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