スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「三上義夫君を追憶す」山田孝雄

我國の數學史は
上は、萩野公剛『日本数学史研究便覧』(昭和三十六年、富士短期大学出版部 刊)より。日本数学史の父たる三上義夫(みかみよしを)の言葉を、近代の国語学の大家であり、三上義夫の親友である山田孝雄(やまだよしを)が揮毫したものであるといふ。

以下は、平山諦補訂『増修日本数学史』載せる所の「三上義夫君を追憶す」。表記は本書のまゝに従った。
出典は『算数』第4巻第2号「故三上義夫博士の霊前に捧ぐ」からであらうか。富山市立図書館の山田孝雄文庫にあり。

続きを読む

スポンサーサイト

『日本數學史要』藤原松三郎(算史)

『日本數學史要』
藤原松三郎 著
昭和二十七年 寶文館 刊
平成十九年 勉誠出版 復刊(川原秀城 解説)

 和算とは明治維新前、我邦で獨自に發達した數學のことで、西洋より移入された數學を洋算といつたに對して出來た名稱である。
 元來我邦の數學は支那數學の影響を受けて、發達したもので、支那數學は前後二回に亘つて我邦に入つた。第一回目は、飛鳥奈良朝の昔、漢魏六朝の數學が傳はつたが、之は我邦に根をおろすまでに吸收されなかつた。
 第二回目は、江戸時代の初期、元和・寛永頃に元・明の數學が入つたのである。此度はすぐに攝取されて僅か五六十年で日本獨自の數學を生み出すに至つたのである。明治時代に入つて之が西洋數學で置かへられるまで、發達をつづけたのであつて、西洋よりも早く發見された定理や公式は十指を屈するに足るのである。
 本書はその發展の状態を、數學專門家以外の方々に一應知つていただきたいとの念願の下に書き綴つたものである。


(第一篇第一章「一 和算とは」より引用)

藤原松三郎は、明治より昭和にかけての数学者である。和算史家の林鶴一の研究を継いで、没する前十年間、和算史の研究に力を注いだ。藤原博士の研究の成果として『明治前日本數學史』全五巻があるが、本書はそれを簡約にしたものと見てよい。支那数学や西洋数学との関係にも注意しつゝ、上古から明治まで、歴史的な流れに沿つて、算家の業績や時代毎の数学の特色について、概観してゐる。所々西洋の数学を用ゐて数学的内容を解説する。日本数学の全体像を知るのに便利である。

以下目録

続きを読む

『ことばのたまのを』本居宣長

『ことばのたまのを』 「詞玉緒」「詞瓊綸」などとも書く。
本居宣長 著。安永八年十二月六日 自序
原書の電子版(早大図書館 古典籍総合DB) ホ02-00543 ホ02-05407 ホ02-05599 ホ02-00143 ホ02-04815 文庫30-e0237

はじめに『てにをはひもかゞみ』といふ活用と係結の法則を一覧にした表を出版してをり、これはその解説書としての体裁となつてゐる。テニヲハ、つまり、いはゆる助詞・助動詞の類ひの法則や用法を解説した書である。
内に、用言の活用の法則や係辞びの法則を明確にしてをり、また、語学書として内容がよくまとまつてゐるために世に広く行はれた。後学への影響も多く、国語学に一線を画した点において国語学史上重要な書物とされる。宣長翁の数ある業績の中の重大なものの一つでもある。その子 本居春庭は、父の業績を受け継ぎ、活用の法則を大成し、『ことばのやちまた』を著した。これも重要な書物である。

まづ総論において、テニヲハは神代の昔から整つた法則があつて、昔は自然誤ることも無かったが、時代の降るに従ひ乱れてきたことをいひ、その故に、その法則を教へ諭して今の詠歌作文のテニヲハの誤りを正さうとしてこの書を著したといふ動機をいふ。
次に、国語のテニヲハと漢文の助字との一見似てその実は非なる点を説く。テニヲハの持つ、助字との大きな違ひといふのは、テニヲハには本末の整へがあること、いはゆる係結びである。たとへば、「もの」の「こひし」い事を文章にいふとき、「もの」といふ言葉と「こひし」といふ言葉とをテニヲハでつなげて文章を為すが、そのつなげるテニヲハの種類によつて「こひし」といふ言葉の尻の結びが変るのである。「は」といへば「ものはこひし」とシで結び、「ぞ」といへば「ものぞこひしき」とキで結び、「こそ」といへば「ものこそこひしけれ」とケレで結ぶ、といふ類である。この変化は勝手なものではなく、法則がある、といつて、第一巻ではその法則の根據として八代集を中心とした歌を取り上げて証明してゐる。
係結びの法則の内容自体には後代に様々議論があつて、多少の変化はあるが、古今に恒つての基本は、こゝで殆んど備はつたといへる。
彼は、まづ、結びをいはゆる終止形・連体形・已然形の三つに分類し、それに結びとなるテニヲハをそれゞゝに当てはめてゐる。
 ○終止形で結ぶものは「は」「も」「徒」。「徒」(たゞ)といふのはたとへば「ものこひし」といふやうにテニヲハのないのをいふ。
 ○連体形のものは「ぞ」「の」「や」「何」。今の文法では「の」がなく「なむ」があつたと思ふ。「何」といふのはテニヲハではなく「なに」とか「など」「いかに」「たれ」といつた疑ひの言葉が上に来る場合をいふ。
 ○已然は「こそ」。
この三條としてゐる。(ちなみに、終止・連体といつたやうな活用形の名はまだなく、といふよりも、活用の種類や規則もまだ定つてゐなかつたが、彼のこの分類が、おそらく、後の春庭翁などによる活用形分類の出発点になつたかとも思はれる。)
三巻以降は、あらゆるテニヲハの意味や用法を証明となる歌を引いて解説する。七巻には、古風の部に、記紀萬葉といつた上代の歌文の独特な言葉遣ひの解説をし、文章の部に、歌の言葉遣ひとは違つた文章の言葉遣ひを解説する。
本書は、解説よりもむしろ引用した用例の分量の方が多いが、用例が多くあることで、語の感覚がわかり、合点が行きやすく、歌や文章の学習に有益である。

後にはこの書の後を追ふ語学書が多く出たが、中にも詞玉緒を解説・補正などしたものがあるので合せて読みたい。

(参考)本居宣長記念館『詞の玉緒』

以下、目録

続きを読む

それから

こんにちは。
最近は学校が忙しく、あまりあたらしい勉強ができてをりません。
前に読んだ物などを、ちよこゝゝ紹介していきたいかと思ひます。
もう連休の週間ですが、バイト尽めです。休みがあつたら、散歩とか旅行なんかしたいですね。京都のまちをじつくり見て回つたり、してみたいです。
プロフィール

平 春明

Author:平 春明
住まひは神奈川県鎌倉市。東京の渋谷の丘で国文学の勉強をしてゐる学生、はるあきらです。なにくれと勉強した事や、面白かつた事などをかきつらねていきます!
普段から歴史的仮名遣ひですので、こゝでも歴史的仮名遣ひです。
主に、国文学、国語学、日本数学、その他諸々、気に入つた物を紹介していきたいと思ひます。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。